小説 私は知ろうとはしない!

第一章「始まり!」


1 欲しい物
 物語は時として、何か超越したルールが課せられるものだ。
 例えば、主人公が魔法使いだったり、忍者だったりする。
 だが現実は、何もない世の中である。
 自分が特に優れた能力は、持ち備えてはいない。
 *何か特別な能力が欲しいとは思っていた。
 *だが、自分には何もいらなかった。
 今は、ただ生きるのに必死だった。
 いわゆる、私は社会的弱者であるフリーターってやつだ。
「お金がないのだ、、、」


   さて、**何か欲しいのに何もいらないと、意味の分からないことを
 言ったが、それは普通になりたいってことだ。
 私の願いは、そこら辺の会社に勤めて、普通のライフスタイルを送る事だ。
 自分はどういう立場で、どこに行けばいいのか、わからない。
 俺は何も知らないただのバカであることに違いない。





2:バイトの時(多重&他重人格)
 バイトでの俺は、普段の俺ではない。もう一人の自分だ。
普段の俺は、自由奔放に生きて、自由意志が尊重されるのだ。
もう一人の自分は、自由意志が尊重されずただ、決まった事を
こなすだけである。
自由意志をもたないという意思が、ある事だけだった。
面倒なので、2人目の自分を紅と呼ぶことにする。

「”社会の仕事をこなすもう一人の人格者、紅”」

紅のことを説明すると、、
例えば、客がきたら、愛想を振りまいて挨拶をする。
そんなのは、普段の俺でもできる。
だが、紅は違う。
人間の行動、食器の色、天気、あらゆる分野でルールを決めている。
人間についての分析って言っていいのだろうか。
とにかく、ルールという経験則「ヒューリスティクス」が、
軽く1万個のルールを超える。
注意するルールが、一瞬の内に情報処理され、実行する。
ルールとは、いえない代物になっているのである。
要するに、俺から見たら、機械人間みたいなやつだ。
完ぺき主義とか、几帳面とか、そういう人間に心底、腹が立つ。
そのため、紅の仕事は順調にいき、人間関係も良好だ。
紅の人間関係は、ルールに従うだけで、
良好といって、いいのか疑問である。
その点、俺は機械ではない。ただのドジッコ、ダメっ子のような物だ。
とにかく、紅は俺にとって都合のいい人間だった!
俺の代わりに、バイトをきっちりやってくれるのだ。




3.紅の見解”(紅から見た、俺)”
 そういえば紹介がまだでしたね。
彼の名前は「葵」といいます。
以後宜しくお願いします。
私の人格は1つではないのだ。
葵は、何もなくて、いつも、逃げてばかり。
バイトで、もうどうしようもなくて、私を思念してくれた。
だから私が、バイトを代わりにしてあげてるのです。
だからというか、それが私の存在理由なのだ
私は葵にただの、世話好きみたいに思われてるかもしれない
利,用されてるかもしれない。
そして、葵から、思念されている。
でも、それはそれで感謝している。
私が私であり、ここに存在するということを葵は
わかっている。知りたくなくても知ってしまう。
それに、私はバイトで生きるっていう、難しさやをしり、

そして、葵という、存在もしった。
何故かわかないけど、葵いといると楽しいんだ!
ただ、私の存在理由がなくなれば、、、
いずれ、私は消えないといけない。思念体である限り,
私は、創造されたから。私は、構築されているので、、。私は、、、
思念体、創造、構築、と連呼したが、要するに私は、作り物なのです。
では、母親から生まれたら、作り物でないのか?
私は、今、その答えを知らないし、知りたくない。
知ろうとはしない。
人間には、知りたい欲求と、知りたくない欲求があるのだ。
葵は、私のことを機械だと少し軽蔑しているが、
私は、葵のことが好きだし、葵は自分のことが好きだと思う。
なんとなくわかるんです。

葵は自分の秘めた能力をわかっていないのです。
なぜなら、葵が、私を作ったのだから、
葵は、私と 同等または、それ以上の能力を秘めているということ。
これは、仮説にすぎないが、私と葵は、一緒の体、一緒の脳を
を使っている。私が、葵であって、私なのだ。 私は、葵の能力を少し借りてるだけなのだ。
多分、葵は、自分の能力は、計り知れないことを気づいていない。


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